山脇学園の「探究サイエンス入試」は、自分の将来がつまった楽しい入試。

理科/サイエンス型入試

「赤坂見附」「赤坂」「青山一丁目」「永田町」「溜池山王」の5駅が利用できる都心の一等地。山脇学園は、貴族院議員として「女子教育の充実と女性の社会的地位の向上」に務めた山脇玄とその妻、山脇房子(初代校長)によって1903年に創立された名門校です。

山脇学園のメッセージは「If You can dream it, You can do it.(「志」を立てれば、それはきっとかなえられる)」。「志」とは、「高い目標を目指す心」と「他者を思いやる心」の両方を包み込む言葉です。山脇学園では、「他者」とのつながりの中で「自分らしく」いきていけるように、教室や3つのアイランドでの広く社会と接する探究活動を通して、これからの時代に求められる力を育んでいます。そんな山脇学園らしさが反映された「探究サイエンス入試」と、山脇学園の魅力について、卒業生でもある伊藤先生にお聞きしました。

理科教諭 伊藤 華子先生 
※写真撮影時のみマスクを外していただきました。

山脇学園の魅力を3つあげるとしたら何でしょう?

「一つ目は、人と伝統のあたたかさです。在学時に感じていた同級生や先生の人のあたたかさは、教員になっても変わらずに存在しているのを感じます。伝統のあたたかさというのは、特別な時には三つ編みを結いだしたり、皆が伝統を知っていて大切にしているあたたかさです。二つ目は、研究活動や留学など、自分がやりたいと思ったことは何でもチャレンジできる環境。三つ目は、いろいろあるのですが、赤坂にありながら、畑があったり田植えができる環境ではないでしょうか」

先生自身も、学校説明会で学校を訪れた際、雰囲気が気に入り、ここで学びたいと思って山脇学園を受験したといいます。学校をホームページやパンフレットで知ることはできますが、大切な6年間を過ごす場所は、やはり実際に足を運んで肌で感じることはとても大切なこと。取材者は3回目の訪問となりますが、山脇学園には言葉にはしにくい上質な雰囲気、校風を感じます。

探究サイエンス入試を導入された狙いをお聞かせください。

「本校には、サイエンスアイランド、イングリッシュアイランド、ラーニングフォレストという、3つの場が用意されています。これらは、今後さらに求められていくであろう『思考する』『判断する』『表現する』力を実践を通して育てる場となっています。この中のサイエンスアイランドは、『科学を通して社会に貢献する女性の育成』を目標に設置されました。全員が受講する授業『サイエンティストの時間』(中1・2)では、情報・化学・物理・生物の4分野に関して探究活動や研究のスキルを身につけます。中3、高校生では、理数系に興味を持った生徒に『科学研究チャレンジプログラム』『サイエンスクラス』というクラスを用意しています。本格的な設備を備えた教室での実験だけでなく、屋外実験場やフィールドワークエリアを活用した研究活動も可能です。探究サイエンス入試は、そんな本校ならではの取り組みを知ってもらうと同時に、受験時から志望のマッチングを行うために行っている入試です」

サイエンスアイランドの学びにつながる探究サイエンス入試はどんな入試?

「理科のテストと課題研究の2つのテストを行います。理科では小学校理科の基礎知識が問われ、計算処理や読解力の力もはかります。難易度は本校の4科入試の理科の大問1・2・3程度です。課題研究は、課題を正確に理解した上で、論理的な思考をもとに自由な発想で解決方法を考えて実践してもらいます。そこから集めた情報をもとに考察し、わかったことを発表ポスターにまとめて表現する試験です。これらのことを満たしている内容について、加点方式で評価します。試験時間・配点は理科が30分/100点、課題研究が60分/150点です。言葉の説明は分かりづらいので体験会で体験していただくのが一番です」

紙飛行機を飛ばしたり、体験会では「本当に試験でこんなことをするんですか?」という質問が出るという。そんな試験らしくない、また答えが一つとは限らない探究サイエンス入試が、2023年度入試から解答の道筋がより自由度を増すという。採点はどんな点にポイントに置かれるのだろうか。

<2025年入試より入試内容をさらに変更する予定です>

各学年フロアにある、おしゃべりをしたり質問をしたりできるリフレッシュコーナー

探究サイエンス入試の採点のポイントは?

「自由な発想で取り組んで欲しいのですが、ただやりたいことをやってこうだったではなく、論理的に考えて課題解決を行っているか、検証したことを相手に伝わるように表現できているかを重視しています」

印象に残っている解答は?

「図を使ったりして、きっちりたくさん書いてあったのですが、それが楽しそうなんです。探究サイエンス入試は、楽しんで受験して欲しいと思っていますので、それが伝わってきた解答でした」

探究サイエンス入試は、正解が一つではない試験であり、覚えた知識ではなく、自分で考えたことを伝えることが重要視される試験。それが楽しいと思えることは、まさに探究に向いている受験生だったのではないでしょうか。

放課後のいこいの場としても利用されているカフェテリア

最後に受験生と保護者の方にメッセージをお願いします。

「サイエンスというと自然科学のイメージがありますが、例えば社会に出た時に売上げが上がらないという課題に、ターゲットのことや購入データなどを分析するのもサイエンスです。サイエンスアイランドでは、理科だけでなく人文科学も社会科学もサイエンスであることを伝えます。進学先に理系が増えてはいますが、今は文系にも理系的な発想、理系にも文系的なセンスが求められる時代です。本校で大切にしているのは、自己知(自分を知り)と社会知(社会を知り)から、自分が将来、社会とどうつながっていくかの『志』を育むことです。サイエンスを広い意味で捉え、本校の学びの入口となる、探究サイエンス入試を、“自分の将来がつまった、自分の将来につながる入試”として受験していただければ幸いです」

If You can dream it, You can do it.まずは自分の将来とのマッチング試し。さぁ体験会の予約をしましょう。

取材Memo

伝統は、守り、守られるもの。
赤坂方面から山脇学園に向かうと、国の重要文化財の武家屋敷門に出会います。切妻造本瓦葺き、裄行21.8m、梁間4.7mの黒を基調とした威風堂々たる門は、変遷を経て山脇学園の所有となったもの。この門を山脇学園では“志の門”と呼び、入学式や卒業式など節目の日に開門し、生徒が志を新たにする機会として利用しているといいます。文化財の維持には、費用もかかり、なぜ学校が?と思いましたが、“大切なことを守るのは当然のこと”が山脇イズム。守られた武家屋敷門は、お返しに山脇学園を守っているのではないでしょうか。

https://www.yamawaki.ed.jp/school-life/campus-map/samurai-residence/