自分が好きなことへの探究ウェルカムな自修館中等教育学校が行う「探究型入試」

探究型

探究といえば自修館と言われるほど、自修館は1999年の創立以来、探究を教育の根幹に置いている学校です。新学習指導要項の発布以来、教育業界では探究ということばがよく使われますが、自修館の探究は、わかりやすく言えば「オタク、大歓迎」「好きこそものの上手なれ」。興味があることや好きなことに、どんどん夢中になろうという「夢中からはじまる探究」を大切にしています。なぜなら、好き、夢中、熱中こそが、学びの原動力。思考力・判断力・表現力という普遍的な学力や協働、コミュニケーション力は、夢中になる時間の中でこそ豊かに養われると考えるからです。 今回は入試区分として適性検査型入試と謳われていますが、自修館が考える探究入試について佐藤広報室長に伺いました。

入試広報室長 佐藤 信 先生
※写真撮影時のみマスクを外していただきました。

Q.試験ではどんな問題が出るのでしょうか?

「自修館の試験は、どう考えたかを知りたいので記述を多く出します。例えば算数の問題でも問1.2は解答を書く問題ですが、問3.4は、記述欄が大きく設けてあり、答えだけ書いても点数を与えません。逆に間違っていてもどう考えたかを書いていればそこまでの点数を与えます。これは自修館に入ってから求められる力なので、入学試験でもそこを見ているのです」

Q.試験には探究ⅠとⅡがありますがその違いは?

「探究Ⅱの方が計算が多く理系に寄せた問題になっています。ですが、どちらも自分で情報を読み取って、自分でまとめる力が求められる試験です」

Q.公立一貫校の併願者が多いですか?

「去年の併願の受験者数は80数名でした。ですがその半分は自修館に入学しています。たぶん入学率は、首都圏では自修館が1番なのではないでしょうか」

Q.試験に向けてどんな準備が必要でしょうか?

「調べて求める力が求められますので、一般的に言われる受験勉強ではなく、調べる力=読み解く力、まとめる力=分析して要約する力をつけてもらうのが良いでしょう」

Q.探究試験は入学後、どのようにつながっていくのでしょうか?

「入学後すぐに八ヶ岳にオリエンテーションに出かけます。オリエンテーションではグループごとに課題が与えられ、街に出て調べます。その結果を最終日にプレゼンテーションし、『調べてまとめて発表する』という探究の基礎を学びます」

Q.4年生は1万字のオリジナル論文?

「1年生は探究の基礎を学び、2年生は行動範囲を広げこころと体を成長させ、3年生は文化、社会、世界を知って経験値をアップさせます。そして4年生は、これまでに蓄積してきた知識に加えて大学や研究期間などへ取材をして1万字のオリジナル論文を仕上げます。1万字となったのは去年で、その前年は2万字、その前は3万字でした。テーマを深く掘りさげて欲しいのに、あまり文字数が多いと横に広げてしまうので減らしました。これを書かないと自修館では学年を上がれません」

好きなことを探究することで「自分の答え」を見出す思考力と判断力を育んでいく自修館。好きなことを、大学、そしてその先まで活かす生徒もおり、夢中になれることがある生徒には天国のような学校かもしれません。

企業の社員教育で活用されているEQ(こころの知能指数)検査を導入

企業の社員教育で活用されているEQ(こころの知能指数)検査を導入

探究のためには、人とうまくコミュニケーションすることが重要であり、それは、こころの有りよう・持ちようが大きく影響します。自修館では学年のはじめ、約200項目の質問に答えることで、自分のこころの特徴がグラフ化されるEQ検査を生徒全員が受け、第三者から見た自分と出会います。EQ検査では「思いやりがある」「リーダーシップがある」などの行動の特徴や、自分でも知らなかった強み・弱みがわかり、これからの自分のこころをよりよく使いこなすためのアドバイスとして役立てています。

教えて!学校のこと 試験のこと

「探究入試」受験で入学された、Y.Oさんに試験や学校についてお聞きしました。

Q1 自修館をどこで知りましたか?

「自修館でグループワーク試験の対策があるというのを塾で聞いて知りました」

Q2 自修館を選ばれた理由は?

「施設が広くて、com+com(図書館)が気に入りましたし、自分で机を組み立てるのもいいなと思いました」

Q3 「探究入試」を選んだ理由は?

「もともと2科・4科も受けるつもりだったのですが、探究は他の試験とはぜんぜん違うので興味を持ち、チャレンジしてみたいと思いました」

Q4 「探究入試」を受験するための準備をしましたか?

「新聞を取りはじめて読むようにしました。最初はあまりよく読めなかったのですが、読むことを続けてよかったと思います」

Q5 実際に「探究入試」を受けてみた感想は?

「2科4科の勉強もしていたのですが、探究は記述が多くて、自分の文章力が弱いこと、また新聞を読んでも社会の動きへの知識が不足していると思いました。考えて自分の考えを広げるのは楽しいのですが、ことばにして答えるのは難しいです。それでも試験では解答欄は埋めるようにしました」

Q6 入学してみてどうですか?

「小学校の時は先生が行事を行ってくれたのですが、自修館では生徒が前面に立って進めているのに驚きました。私はバドミントン部に入っているのですが、部活も生徒が企画書を書いて同好会からクラブに昇格すると聞きました」

Q7 来年の受験生へのメッセージは?

「試験は一度きり。日頃から頑張っていれば、必ずいい結果がでると信じて、頑張ってください」

取材Memo

マニアックな本もOKなたまり場的 図書館com+com
com+comは、自修館の20周年記念事業で誕生した図書館です。スタッフが学校という社会の中で生徒がいきいきと交流し、新しい価値を創り出すためにはどんな空間が必要なのかを求め、神保町の古書街や新しいコンセプトでつくられた公共図書館や大学の図書館、街の本屋さんなどをリサーチして生まれたといいます。そんな努力から生まれたcom+comは、明るい日差しが降り注ぎ、誰かの探究のためだけに取り寄せられたマニアック本も並ぶ素敵な空間でした。