新タイプ入試とはどんな入試?

科目にとらわれない新しいタイプの入試

英語力や思考力・判断力・表現力など、新タイプ入試は、これまでの4科目(国語・算数・理科・社会)・2科目(国語・算数)入試とは異なり、資質や能力を見ようとする新しい入試です。

その背景にあるのは、学習指導要領で提唱された3つの柱、「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力、人間性」を育成することによって、「資質・能力」を総合的にバランスよく育んでいくことを目指す指針です。これを受けて、大学受験もセンター試験から大学入学共通テストとなり、受験生の思考力・判断力・表現力を問う入試に変わることが決まっています。

学習指導要領とは

学習指導要領とは、文部科学省が定める教育課程の基準であり、全国どこの学校でも、学習指導要領に基づいて教育課程が編成されます。この学習指導要領は、時代の変化や子供たちを取り巻く状況、社会のニーズなどを踏まえ、約10年ごとに改訂されており、教科書も学習指導要領の改訂を受けて変わります。

新しい学習指導要領は、小学校では2020年度、中学校では2021年度から全面実施、高等学校では2022年度の入学生から年次進行で実施されることになっています。※幼稚園では、2018年度に新しい幼稚園教育要領が実施されており、特別支援学校は、小・中・高等学校学習指導要領に合わせて実施されます。

なぜ今新タイプ入試が増えているのか

少子高齢化による社会構造の変化、グローバル化、人工知能・AI・IoTなどによる高度情報化社会の到来など、これからの時代を生きる子供たちには、将来どんな職業があるのかも分からない予測困難な時代が待っています。そんな時代を生きる子供たちに求められるのは、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、自ら判断して行動し、よりよい社会や人生を自ら切り拓いていく、学力だけでは測ることができない、生きていく力・人間力です。

また学歴社会は存在しつつも、それが必ずしも子供の幸せな未来を約束するものではない時代となり、保護者は子供の現時点の学力ではなく、わが子が持つさまざまな能力を伸ばしてあげたい。その能力は今芽生えはじめたばかりで将来大きく開花するかもしれない。だから見守り応援したい。そしてそれが通用する学校なら進学させたい。わが子の可能性による最良の学校選び。そんな想いを抱く保護者が増えてきています。

新タイプ入試は、そんな保護者の気持ちと、今はまだ見えない力を育てて行こうとする新しい教育に取り組む学校が合致して設けられた入口であり、今後ますます大きな潮流となっていくことが見込まれています。

どんなタイプの入試があるの?

ブロックを組み立てたり、プレゼンテーションをしたり。音声を使ったり。各学校が創意工夫を凝らした入試問題は多種多様で、問題を分類するのは非常に難しいと言わざるを得ません。しかしながら本サイトでご紹介するためには、タイプ分類をしなければ、ご紹介しづらく以下の11種類に分類しました。各タイプにつきましてはこちらからご確認ください。

11種類の新タイプ入試