【鶴見大附属】で問われるのは、禅×21世紀型教育を受けて世界を変えていく “学びの心”への適性。

適性検査型入試

JR鶴見駅から徒歩5分。約15万坪もの敷地に幼稚園から大学まで擁する総持学園は曹洞宗大本山總持寺を母体とする学校法人。その中核をなす鶴見大学附属中学校は、広大な学園内を10分歩いた高台にある学校です。

朝10分間のこころの時間での黙念(椅子に座った坐禅)や、昼食での五観の偈(食事の前に唱える食事をいただけることへの感謝)、早朝坐禅(希望制)など、禅の精神に基づく人間教育が随所に見られる同校ですが、今年創立96周年を迎える長い歴史の中で育んできた学びは21世紀型の先進的なもの。例えば、先生が教室に教えに来るのではなく生徒が自ら学びにいく授業スタイル(教科エリア+ホームベース型校舎)や、全教室に設備されたWifiとプロジェクター、ロイロノートやG Suiteを駆使したICT授業、チューター制度、蔵書8万冊の図書館(蔵書80万冊の大学図書館も利用可)など、最先端で充実した教育環境を整えています。

教科エリアの教室に授業を受けにいく生徒たち

探究し学びを深めていくゴールデンサイクルづくりへ

また現在100周年に向けて「学力向上」「人間形成」「国際教育」という3つの柱を掲げ、さらなる学びの進化を目指す同校では21世紀型教育推進委員会を設立。「ICT教育」「グローバル教育」「探究型教育」の3つの研究グループを設け、100周年に向けたテーマの「学びの心で世界を変える」ことに取り組んでいます。

これらの取り組みはコロナ禍による影響を受けつつも、「ICT教育」では生徒全員に1年前倒しでGoogleアカウントを付与したオンラインスクールを実現。留学生との出会いの場をつくる「グローバル教育」は、コロナのために大きな成果は生みだせなかったものの、「探究型教育」では、来年度から授業で「探究学科」をスタート、生徒にも先生にも探究者をつくる取り組みを進めていくという。

「学びのゴールデンサイクルをつくっていきたいのです。そのためには好奇心を持つきっかけをつくることが大切で、知識との出会いの場をつくり、人との出会いの場をつくり、生徒だけではなく教員自身も新しい学びにコミットしていく。そうすることで学び方も変えていけると思うのです」とは、21世紀型教育推進委員会の宮川先生。好奇心から学びを深めていく探究型の新しい学びに大きな期待が寄せられています。

6学年部主任 探究型教育研究グループ 自然科学部顧問 宮川 真理子先生
※写真撮影時のみマスクを外していただきました。

試験は45分で25問。時間配分を大切に。

そんな学び改革に推進している同校の適性検査試験は今年で5年目。試験は、毎年地域を決めてその地域に関わる国語・社会・理科の観点から答える25問が出題され、そのうち約2問が文章で解答する問題です。これまでに出題された地域は、「横浜市鶴見区生麦」「鎌倉市」「東京都大田区」「横須賀市・三浦市」「川崎市」。これらの地域の資料をもとに、基礎学力・資料を読み取る力・そこからわかることについて考え判断し自分の言葉として表現する力が考査されます。

計算問題や記述問題を含め45分で25問に解答するため、時間配分を定めて最短距離で解答できることがポイントであり、記述問題は、①問題文の意図を理解しているか ②漢字や仮名遣いが適切か ③文章表現(助詞や主述関係)が適切か ④資料を踏まえているか ⑤論旨が明確か の5つで評価されます。

入試広報部長 山崎 徳洋先生
※写真撮影時のみマスクを外していただきました。

今後の出題については「本校ではすでにSDGsに関わる学習を授業やイングリッシュキャンプ(中1・2)、弁論大会(高1)で行っていますが、未来や世界に開けたグローバルな問いかけをしていく予定です。漠然とした問いに、いかにロジカルに具体的な答えを導き出していけるかを見ていきたいと思います」

学びが進化すればその入口となる試験も進化していくもの。学校からのアドバイスは、「受験に向けて試験対策に走りがちですが、学力は人間力(心)の上に培われる、切り離せないものです。日頃から子どもたちの世界を見る目、発見の目を大切に、具体的にはニュースや日頃あったことを会話のキャッチボールの中で共有し言語化していくと良いでしょう」

実際に適性検査入試で入学した生徒は、いろいろなことに好奇心を持ってチャレンジし行動する、その場の対応力や瞬発力が高いといいます。また同校には、様々なことを体験するチャンスがたくさんあるので、その中で自己肯定感や自尊心を育んで行ってもらいたい、そしてそれは他者を理解し尊重することにつながるといいます。 またそんな生徒たちには「失敗と思えることでも、次のチャレンジに繋げられれば、失敗も意欲に変換されていきます。社会を生きていく上で大切な“自分の成長のさせ方”を学んでいってもらいたい。そして自分の幸せ、その上で世界で活躍できる人材に育っていって欲しいと思っています」

昼食をいただく前に唱えられる「五観の偈(ごかんのげ)」

禅では、形をきちんと整えるとしっかりとした器ができ上がり、その器がしっかりとしていればその中身もしっかりとしたものになるという教えがあるといいます。禅の精神に基づく人間教育と次代を見据えた新しい学びと。鶴見大学附属中学校は、禅×21世紀型教育で “学びの心”というかけがえのない器をつくってくれる学校です。

教えて!学校のこと 試験のこと

「適性検査型入試」を受験した生徒さんがアンケートに答えてくれました。ぜひ参考になさってください。(回答抜粋)

Q1 中学受験を考えはじめたのは何年生のいつ頃ですか?

・小学6年生の6月。「受験」ということに興味がわいて自分でも受けてみようと思いました。
・小学校3年生の頃です。高校受験をするより中学受験の方が良いと思ったから。
・6年生の10月。親のすすめで。
・4年生の頃から。整った環境で勉強したかったから。高校受験より中学受験をしたかったから。

Q2 「適性検査型入試」をどこで知りなぜ受けてみようと思いましたか?

・模試の会場で母が待ち時間に行われた学校説明会に参加して適性検査型入試を知りました。第一志望の学校が適性検査型入試で一般の中学入試対策をしていなかったので本校を受験しました。
・塾で教えてもらい、すすめられました。
・塾で聞き、もともと公立の中高一貫校の受験勉強をしていたので受験しました。
・塾です。公立の中高一貫校と同じ入試で、特に他の対策が必要なかったから。

Q3 「適性検査型入試」を受験するために準備をしましたか?

・記述問題が多いので文章の読解問題をたくさん解き、週3回提示された話題に対する意見文を書いていました。また適性検査はいろんな科目が1つになって出されるので計算や図・表などの読み取り問題を解いて対策していました。
・適性検査用の参考書や過去問を解いていました。
・受験を決めた頃から塾に入りました。
・公立の中高一貫校の勉強です。

Q4 実際に受けてみた感想は?

・社会・理科の問題が多かったです。また工夫して考える問題が多かったので難しく感じましたが解いていておもしろかったです。記述が多かったので試験時間ギリギリまでかかりました。
・小学校で学んだことの応用が多いので普通の中学受験よりは楽だと思います。
・国語、算数、理科、社会の教科が混ざって問題が出題されるので、国語だけとか算数だけの勉強ではなく、苦手な教科も勉強しなければなりません。
・思っていたよりはできたかなと思いました。
・今まで対策してきたことが発揮できたことが良かったです。

Q5 入学してみてどうですか?

・毎日がとても充実しています。特に先生方が授業の中で提示された疑問を自分で調べて知識を増やすことが楽しいです。勉強に対する意識が向上しました。
・中高一貫校なので高校受験がありません。中学生から途切れることなく発展的な問題を学んでいろいろな知識や経験を積めるのでないかと思います。また6年間でたくさんの人と深い友人関係が築いていけることが楽しみです。
・思っていたより早く学校になじめました。勉強の環境も整っていて学校生活も楽しく入学して良かったです。
・はじめは戸惑いもありましたが、すぐに環境にも慣れ、整った環境で今は毎日楽しく通学しています。

Q6 将来の夢はなんですか?

・学校の先生です。
・はっきりとは決まっていませんが子供に関わる保育系の大学、仕事につきたいです。
・人に役立つことがしたいです。
・法律系です。

Q7 来年の受験生へのアドバイスもしくはメッセージをお願いします。

・適性検査はいろんな知識を必要とします。テレビニュース・新聞などを読んで時事問題を知ることが自分の武器になります。ぜひ実践してください。
・受験勉強は大変ですが、悔いのないように勉強し落ち着いてテストに臨めばきっと大丈夫です!
・私は小学生の時、受験を全く考えていませんでしたが親のすすめで受験しました。今はそのおかげで毎日が楽しいです。親の提案で受験する人も自分から望んで受験する人も勉強は大変ですがサボらず乗り超えることを繰り返せば、高いカベも乗り越えられます。頑張ってください。
・志望校は早めに絞って対策する。公立を受ける人は私立も視野に入れるか早めに考える。

取材Memo

目標を着実に達成するためのGyroファイルとGyro手帳
鶴見大学附属中学では、生徒全員に4つのGyro(ジャイロ)ファイルとGyro手帳が配布されます。Gyroファイルは、答案管理、成績管理、進路サポート、海外語学研修のためのもので、写真のGyro手帳は日々の学習を記録し学習習慣を確立するためのものです。これらは保護者が確認後にクラス担任に提出する流れとなっており、家庭と学校が連携して子どもの成長を見守るツールとなっています。こんなきめ細やかなサポートが、着実に成長する学びと充実した学校生活を支えているのだと思いました。