東急東横線・目黒線、市営地下鉄グリーンラインに加え、2023年3月に、相鉄・東急直通線が開業。アクセスが良い日吉駅からスクールバスで5分(徒歩12分)の日本大学高等学校・中学校は、充実した学習環境の中、大学付属でありながら、国公立や難関私大も目指せるハイブリッド進学校。勉強やスポーツに熱中しながら、中高一貫2-1-3カリキュラムで、自分の未来を余裕をもって考え、挑戦できるのが何よりの魅力です。
今回は、そんな日大中学の魅力と適性検査型入試について、齋藤善徳先生にお聞きしました。
御校の魅力を3つあげるとしたらどんな点でしょうか?
「1番目は外部進学と内部進学の両方が狙えるハイブリッドな大学進学です。国公立大学へは32.4%が現役合格(特別進学コース所属)し、難関私立大学も含め、全体の約50%が日本大学以外の大学へ進学しています。日本大学へは約50%が進学していますが、部活を楽しみながら、塾に通うことなく学校の授業や中間・期末テストを頑張るだけで日本大学に行くことができ、これ以上の安心感はないと思います。特に将来、医学部、歯学部、薬学部、獣医学科を目指すなら、日本大学への内部進学は大きな魅力だと思います。2点目は、中高一貫2-1-3のカリキュラムです。高校0学年(中学3年)で自分のやりたいことに挑戦するために、中学2年から自分の将来を考えるようにしています。付属校なのに中学2年では早すぎるというご意見があるかもしれませんが、早い方が状況や気持ちが変わったら選び直せる余裕があります。自分の進路はたっぷり時間をかけて決めるのが良いと思います。3点目は、私学の原点かもしれませんが、一人ひとりの生徒を丁寧に育てるということでしょうか。ICTなどいいことはどんどん採り入れますが、不易流行です。変えてはならない人間教育では、程よい距離で一人ひとりの生徒に寄り添い、応援することを大切にしています」
「これからの時代は、体だけでなく精神的にタフであることも必要」と、齋藤先生。生徒が自らの力で自分の未来を切り拓く「生きる力」を身につけられるよう応援していきたいともおっしゃっていました。
適性検査型入試はどんな公立校との併願受験が多いでしょうか?
「一番多いのが横浜サイエンスフロンティア、その次が桜修館、横浜南です。最近は、川崎市立も増えてきました。県立相模原も若干名います」
昨年の適性検査型入試の受験生は199名。「公立が本番でいいです。練習試合としてどんどん使ってください」と、齋藤先生。
適性検査型入試は、どんな問題が出題されるのでしょうか?
「適性検査Ⅰは国語で、2つの文章を読み取って答えるもの。適性検査Ⅱは、算数と理科と社会の問題が混ざっていて、基礎学力と幅広い学習力で答えるものになっています」
適性検査型入試の対策は?
「日頃から知的好奇心を旺盛に持って、何でこうなるの?と積極的に聞くことが大切だと思います。保護者の方は、何で?何で?に答えるのは大変かもしれませんが、知的好奇心を育てるには一番いい方法だと思います」
適性検査型入試で入学した生徒は、職員室でいろいろな教科の先生を捕まえては質問をする生徒、授業終わりに必ず質問をしてくる生徒、体育の授業でも「なぜ?どうして?」の質問をたくさんする生徒など、知的好奇心が強い生徒が多いといいます。
適性検査型入試で入学された生徒さんは、どちらのコースに?
「グローバルリーダーズコースが3割、アカデミックフロンティアコースが7割という感じでしょうか。年によって差はありますが、海外研修など英語教育により重点をおいたグローバルリーダーズコースのニーズも高くなっています」
イングリッシュラウンジ、オンライン英会話weblio、スタディサプリENGLISH、英検特別講座など、授業だけでなく充実したサポート体制で、自然に英語が話せるようになる環境づくりを行なっている同校。短期・中期・長期の3つのコースから選べる海外研修/留学制度は、非常に人気が高いプログラムだといいます。
適性検査型入試の勉強をしてきた生徒の学力をどのように伸ばしているのでしょうか?
適性検査入試に関わらず、知識の蓄積がまず第一です。日々の学習や小テスト、定期考査などにきっちりと取り組む姿勢を身につけることが第一歩だと考えます。
また、現在大学入試共通テストのようにwordが増え、思考力を試される入試形態への対応も含め、本校も思考力を鍛えることを意識して学びを進めています。特に適性検査型入試の生徒は知識の活用方法が上手く、解に導くプロセスを大切にするそのスタイルは、大学入試でもいきてきます。それが本校が進める国公立大学進学者を応援する学校での学びとマッチしているのだと思います。
また、総合型選抜に挑戦した生徒も,基礎学力の土台に論述力が必要だったが、適性検査入試で書く練習をたくさんしていたので、書くことに抵抗がなかったと話していました。
適性検査型入試は学校ではどんな存在でしょうか?
知的好奇心や向上心が高く、素直にコツコツ物事に一生懸命取り組む生徒が多いと感じます。その姿勢が周囲にも派生していると感じます。
適性検査型入試生は、6年間の学びの中で何を身につけ、進路や大学受験にいかしているのでしょうか?
知的好奇心の高い適性検査型入学生は、本校の多種多様な体験学習にはまります。本物に触れる機会を大切にし、楽しみながら多くの経験を中学生で積みます。その楽しいや面白いと思った経験が、将来の自分に生きてきており、また向上心やモチベーションにもつながります。
適性検査型入試生の大学合格実績はいかがでしょうか?
東北大学や横浜国立大学など国立大学と早慶上理に26%と1/4以上が進学し、MARCHや歯薬看護など医療系に42%進学と合わせて全体の約7割を占めました。
その他、現在留学中の生徒や音大に進学した生徒などもおり、皆自分の「好き」を大切に希望進路を叶えていきました。
来年受験する、受験生と保護者へメッセージをお願いします。
「小学校から勉強することは絶対にいいことです。子供は短距離走を走っているのではありません。中学受験で勉強した経験は、みなさんの力になりいつか花を咲かせます。様々な感染症が流行する中で、お子さまはもちろん保護者の方もいろいろ大変だと思いますが、今までの成果を存分に発揮しベストを尽くして欲しいと思っています」
ICT教育とグローバル教育の先進校で、Aiming High(常に高みを目指そう!目標を高くもとう!)と謳う同校。前へ前へ進む進歩的なイメージでしたが、今回の取材では、生徒にアナログ的に寄り添っているお話が印象に残りました。
大学入試でハイブリッドな同校ですが、人間教育においても、ICTとアナログ・コミュニケーションを使いこなすハイブリッド!?そんな一面を知れば知るほど、適性検査を受検するならおすすめの、絶対に外せない併願校と感じた取材でした。
- 取材Memo
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日大付属ならではの中高大連携教育。
日大中学は、16学部86学科を有する日本最大級規模の総合大学、日本大学の付属校。中高大連携教育として、日本大学の専門設備や研究機関を訪問したり、一部の学部では大学の授業を履修することもできるといいます。中高生にとって、本物に触れる体験は、将来の自分を意識するいい刺激となることは確かで、それが医学など、幅広い分野で可能となるのは、日大付属ならではのメリット。他校の中高大連携では得にくい大きなアドバンテージではないでしょうか。