白鷗高附・両国高附が併願対象校の共栄学園の「適性検査入試」はチャレンジングな生徒を育てる教育の象徴

適性検査入試

共栄学園の建学の精神は「至誠一貫(誠実さを貫く生き方)」、教育理念は「文武両道」、そして教育目標は「礼儀・自立・社会貢献」。知性豊かで創造性に富み、自立した大人として社会貢献できる人を育てるため、探究的・創造的・体験的な学びを実践し、理想の社会を創造する意志と、それを足下から実現する力を培っています。中高の6年間をかけて、中学入学時の学力よりも3ランク上の大学への現役合格を目指した学習指導・進路指導を展開していますが、とはいえ、学習一辺倒ではありません。教育理念にあるように真の「文武両道」を推進し、生徒たちは自分でメリハリをつけながら、学校生活をMAXで楽しんでいます。そんな同校では、「答えのない問い」に取り組む力を評価する「適性検査入試」を実施していますが、ここでは、今年の適性検査入試で入学した中1の3名の生徒さんに、受験生時代のこと、学校生活のことなどについてお話を伺いました。

■「文武両道」を実践できるから、学校生活が充実しています!

左からH・Nさん、K・Mさん、R・Iさん
※撮影時のみマスクを外していただきました。

みなさん、同じクラスだそうですね。入学して1カ月半の今、何をしている時が一番楽しいですか。

H・Nさん「受験勉強中は全然遊べなかったので、15分くらいですが、アプリゲームをしている時が楽しいです(笑)」
K・Mさん「私は、塾で出会った友達とラインでおしゃべりしている時。実はH・Nさんなんですが(笑)。今のクラスにはいろんなタイプの人がいて楽しいので、そんな話題が多いですね」 
R・Iさん「私は書道部に入ったんですが、字を書いている時が楽しいです」

R・Iさんが所属する中学書道部

H・Nさん「私も習い事で書道をやっていたから、Rさんの気持ち、わかります。私は食物部に入りました。もともとお菓子作りに興味があったし、先輩が優しかったので入部しました。料理やマシュマロなどのおやつを作って、みんなで食べるのが楽しいです」
K・Mさん「私はテニス部と食物部を兼部しています。テニスは初心者ですが、6月には早速大会に出るので、今練習を必死に頑張っています」
R・Iさん「共栄では部活をゆっくり決められるので、まだ決めていない人もいますね。いつでも入ることができます」

H・NさんとK・Mさんが所属する食物部(中高合同)

みなさんは都立が第1志望だったそうですが、共栄学園の「適性検査入試」を受けようと思ったのは、どのような理由からですか。

H・Nさん「他の学校より部活動の種類も多かったし、リニューアルされた制服が可愛かったので(笑)」
K・Mさん「併願校を考えた時、『文武両道』を掲げている共栄に惹かれました。私は体を動かすことが大好きで、小学校からバレエを習っていたんですが、受験のためにやめてしまったんです。だから文武両道を実践できれば、学校生活が充実すると思いました」 
R・Iさん「試験問題が都立と似た傾向だったので、受験することにしました」

では、実際に試験を受けてみて、どう感じましたか。

H・Nさん「共栄の入試では、面接があったので緊張しました。母に面接官になってもらって受け答えの練習をしたり、服装に気をつけました。試験当日は黒のミニスカートにVネックのTシャツ、白のカーディガンで臨みました」
K・Mさん「私も面接の練習が大変でした。姉が中学受験で面接を経験していたので、姉に入室するところから見てもらい、『笑顔が大切』『相手の目を見る』『話は長くなりすぎず簡潔に』というアドバイスをノートに書き留めて、何回も練習しました」 
R・Iさん「都立は記述問題が多いですが、共栄はそれほどでもなかったです。でも、傾向が似ているとはいっても、それまでに勉強してきたことと違うこともあったので自信はありませんでした」
H・Nさん「共栄では暗記系の問題や漢字の問題が出たり、やっぱり傾向は違いましたね」
K・Mさん「試験時間は共栄のほうが長かったです。でも、都立を目指している人は対応力があるというか、頑張って解こうとする力があるように思います」

塾に通い始めたのはいつ頃ですか。

H・Nさん「小2の秋からですが、途中でやめて、小5からまた復活しました。習い事で書道やタップダンス、体操をやっていたんですが、塾が週に6日になったので、やめざるを得ませんでした」
K・Mさん「私は小4の終わりからです。私も体操や水泳、バレエ、ピアノをやっていて、とくにバレエとピアノは7年くらい続けていたのでやめたくなかったんですが、塾が忙しくて。でも、高校受験はしたくないと考えていたので、一番行きたい道、中高一貫校に進みたいと思って習い事はやめました」 
H・Nさん「塾はキツかったですね。今までの人生で一番シビアな時でした(笑)。成績が下がるとプレッシャーが増しましたが、『これ以上落ちることはない』と思い直して頑張りました」
K・Mさん「休みがないし、成績が悪いと呼び出されると思うと塾に行きたくなくなったこともあります(笑)。でも、『失敗は成功のもと』ではありませんが、間違えたところは復習すればいいんだと、落ち込むのではなく、気持ちをポジティブに切り替えるように心がけていました」
R・Iさん「『受かりたい』というより、『受からなければ』という気持ちがだんだん強くなって。今は、もっと気楽に考えればよかったなと思っています」

そんな受験勉強を乗り越えて、共栄学園に入学されました。まだ1カ月半しか経っていませんが、授業では何が好き?

H・Nさん「グループで活動する『総合』が好きです。でも、教科というより、小学校の時から先生が一番大事だと思っていて。先生でおもしろさが変わるじゃないですか。そのなかで増村先生の数学の授業は『もう終わったの?』という感じで、おもしろいです。みんなもそう言ってますね」
K・Mさん「気持ち的にも体的にもリフレッシュできるので、体育が好きです。それから、小学校の時に苦手だった教科も、先生が引っ張ってくれるので頑張れる気がしています」 
R・Iさん「私は歴史が好きです。自分が生まれるずっと前に、どんな人がいて、どんな出来事があったかを知ることがとてもおもしろいです」

学校生活は、どんな感じですか。

H・Nさん「小学校では担任の先生がほとんどの教科を教えますが、中学では専門の先生が教えてくれるので、いろいろな先生と話せることがとても新鮮です。今の担任の先生はすごく話を聞いてくれるし、相談してもすぐに実行に移してくれるなど、フットワークが軽いと思います。あと部活動などで、先輩と後輩の関係が小学校より密なところもいいなと思います」
K・Mさん「小学校の時の部活動は大会を目指して頑張るのではなく、楽しむことが中心でしたが、今は大会に出るために頑張っているので大変ですが、すごく充実しています。それから、先生との関係も密だと思います。ちょうど昨日の放課後、担任の先生に相談したことがあったんですが、自分の仕事もあるのに、先生はメモしながら解決方法を一生懸命考えてくれました」 
R・Iさん「放課後に自習室で宿題や復習をしているんですが、コーチが常駐しているので、勉強を身近に感じています。先生も『どんどん質問して』と言って、背中を押してくれています」
H・Nさん「自習室は、一人で集中する場所、2〜3人でグループ学習する場所と、いろいろなコーナーがあるんです」
K・Mさん「あと、やっぱりバレーボールとかダンスとか文武両道を実践している人が多くて、みんが頑張っているから『私も頑張らなきゃ』と思えます」

これから、どんなことをしたいと思っていますか。

H・Nさん「まずは、小学校の時に遊ぶことができなかったので、友達と一緒に遊びたいですね。友達同士で出かけちゃダメとか、小学校ではいろいろな制限があったので」
K・Mさん「友達と遊びに行きたいのもありますが、小学校の時は怖がって挑戦できないことが多かったんです。例えば、好きな体育の授業でも難しい技には挑戦できなかったり。これからは、そういうところを克服したいです」 
R・Iさん「今、書道部の活動に熱中していますが、書展とかに出したいので、頑張りたいと思っています」

これからたくさんの人や物事に出会うでしょうけれど、将来、どんな大人になりたいと思いますか。

H・Nさん「結婚したとしても相手に頼るとかではなく、自分でやりがいのある仕事について、ちゃんと自立した人になりたいです」
K・Mさん「まだわかりませんが、これからいろいろな経験をして、なりたい自分を見つけていきたいと思っています」 
R・Iさん「漠然とですが、小学校とか塾の先生になりたいです。小2の時の先生がすごく好きで、そういう人になりたいです」

では最後に、後輩受験生へアドバイスとメッセージをお願いします。 

H・Nさん「自分でできる受験対策としては、都立も私立も時事問題が多いので、池上彰さんがニュースを解説するテレビ番組を見たりしていました。受験に関しては、受かる・落ちるとかの前に、やっぱり共栄に入りたいと思ってほしいです。だから、説明会とか体験会には積極的に参加してほしいですね。私も初めは共栄のことをちょっとしか知りませんでしたが、実際に見学すれば『ここに入りたい』とより強く思えると思います」
K・Mさん「誰でも勉強したくない時はありますよね。そんな時、私はわからない問題に関連するYouTubeを見たりして気分を変えていました。受験の時はあまり気負わずに、心から『入りたい』と強く思って頑張ってほしいです。私も入学当初は不安でしたが、クラスの仲間も部活の先輩も先生も、みんな優しい人ばかりです。共栄は本当の『文武両道」が実践できる良い学校ですよ」 
R・Iさん「私も時事問題対策として、普段からニュース番組は見るようにしていました。自由時間には自分へのご褒美として漫画を読んだり、お菓子を食べたり(笑)。あと、文化祭とかは学校の雰囲気が一番わかると思うので、ぜひ見に来てほしいです。これから受験されるみなさん、頑張ってください」

■失敗しても、もう一歩前に踏み出せる人になってほしい!

広報部長の増村薫先生
※撮影時のみマスクを外していただきました。

御校の「適性検査入試」について、増村先生からひと言、アドバイスをお願いします。

「本校の適性検査入試は、白鷗高等学校附属中学校と両国高等学校附属中学校を併願対象校とし、その2校の出題傾向を踏襲して問題を作成しています。本校の過去問に加えて、都立一貫校の過去問も参考に勉強してください。少ない問題に、じっくり時間を使って考えることができる受験生の方にぜひ入学していただきたいと思っています」

今日ご登場いただいた生徒さん方は、入学したばかりでもずいぶんしっかりした印象でしたが、「適性検査入試」で入学された生徒さん方をどう見ていらっしゃいますか。

「本校は、昔から教員と生徒の仲が良い学校だと思いますが、その分、教員の指示やアドバイスに従って成長していく生徒が多い傾向にありました。それが、だんだん教員のアドバイスを待たずに、どんどん自分たちで動き、何か失敗した時にアドバイスを求めてくる、というふうに変わってきたと感じています。10年以上前から『適性検査入試』を実施していますが、それ以降、その雰囲気が強くなったようにも思います。この入試で入学した生徒たちが、共栄で頑張ればこうなれるよ、というお手本になってくれれば嬉しいですね。まだまだ課題はありますが、生徒たちには挑戦することを恐れず、自分でどんどん動き、失敗してももう一歩前に踏み出していけるような、そんな人になってくれればと願っています」

取材Memo

共栄学園のアドミッションポリシーに見事に合致する生徒さんたちでした
同校のアドミッションポリシーは「いろいろなことに興味を持ち、挑戦し続けようとする生徒」「失敗を恐れず、さらなる飛躍のために努力をしようとする生徒」「自分の仲間を大切に思い、協働できる生徒」の3つ。今回、3人の生徒さんにお話を伺っている時、みなさんは「受験勉強は、人生で一番辛かった」と声を揃えましたが、心が折れそうになりながらも自分でリカバーしていった様子には、小学生でありながらのその逞しさに感じ入りました。お会いしたのは入学して1カ月半しか経っていない時期でしたが、今後の中高生活に対しても視線を上げていろいろな体験を楽しみにしている様子には、さまざまな場面でアドミッションポリシーを体現する生徒になっていくだろうと確信しました。1年後にもう一度会って、お話を伺ってみたいです。

「英語・ICT」も同校の教育の柱の一つ。
校外学習「K-sep(共栄Special English Program)」
などの体験型英語学習プログラムも豊富