「実践的英語力」・「コミュニケーション力」・「自己実現力」の3つの力を軸に、生徒たちの個性と能力を活かし育む教育を行っている武蔵野中学校。2022年度入試からは、適性検査型入試を導入し、年々受験者数も増えています。今回は、同校の魅力と適性検査型入試について、教務副部長の田中敬一先生に、そして、適性検査型入試で入学した生徒さん2名にお話をうかがいました。

武蔵野中学の適性検査型入試について教えてください。
Ⅰ型、Ⅱ型は都立中高一貫校の共同作成問題対応、Ⅲ型は都立白鷗、都立大泉に対応しています。検査当日にはフィードバックとして、検査Ⅰの解答用紙のコピーを持ち帰り、ご自宅で確認ができます。さらに、本校教員が採点後、受験生一人ひとりに対するアドバイスをメールでお送りしています。このフィードバックをもとに、受験生が都立中高一貫校の検査日に備えて最終確認ができるので、大変好評です。
どのような受験生が多いのでしょうか。
都立中高一貫校を第一志望とし、私立学でも適性検査型入試を実施しいる学校も多いので、第一志望校を受験する際の練習として受験する生徒が多いですね。受験生の多くは、都立白鷗、都立大泉を第一志望校としています。

ネイティブ教員によるLTEの授業では、iPadを使いながらグループで調べ発表し合います
適性検査型入試で入学する生徒は、どのくらいいるのでしょうか。
合格した受験生のうち数名が入学しています。年度によっては、適性検査型入試を受けた生徒全員が合格している年もあり、都立中高一貫校よりも合格しやすいことや、試験の結果による特待制度もあるのも本校のメリットだと思います。
とはいえ、合否の基準はしっかり設けていますので、受験すれば受かるわけではありません。とくに検査Ⅰの記述力に重点をおいて採点しています。設問を読み取ってきちんと「自分の考えを書ける」ことが、合否の分かれ目です。そのための対策や練習をしておくことをおすすめします。
どのような生徒さんが入学されていますか。
今回のインタビューに登場してくれた2人は、適性検査型入試を導入して2年目に合格して入学した中学3年生です。Tさんは活発で人の前に立ってリーダーシップを取るタイプ、一方Yさんは、あまり目立つことは好まないけれど、勉強面でクラスをリードしてくれるタイプ。本校に入学してから、それぞれの「個」を伸ばして活躍しています。適性検査型入試に限らず、本校には彼女たちのように、自分の輝く場をしっかり見つけてそれを伸ばす生徒が多いように感じます。


文化祭では中学1年がソーラン節、中学2・3年生が和太鼓を披露します
少人数制であることも、生徒さんの伸びにつながっていますか。
少人数だからこそ、教員が生徒一人ひとりと向き合い、距離が近い点も本校の特徴です。生徒たちをしっかりと把握し、教員同士で共有することで、見守ることができていると思います。「入学した生徒には、最大限の愛を注ぐ」が、私たち教員の共通認識。何かあればすぐサポートし、生徒たちの小さな成功体験が積み重なることで伸びにつながっています。

教えて!学校のこと 試験のこと

Q1.いつごろから中学受験をしようと思いましたか。きっかけも教えてください。
小4の2月ごろ、父から中学受験を勧められたことがきっかけです。都立中高一貫校を志望校と定め、都立対策に重点を置いている塾に入り、受験勉強を始めました。
Q2.武蔵野中学の適性検査型入試を受けようと思ったのはなぜですか。
都立白鷗や都立両国の偏差値にはなかなか届かなかったので、小6の夏に都立は諦めて志望校を変えようと思いました。そんなとき、両親から武蔵野中学のことを聞き、見学に行きました。とてもにぎやかで明るい学校だったので、ここなら楽しく学校生活を送れそうだと思い、武蔵野を受験することを決めました。
Q3.対策としてはどのような勉強をしましたか。
小6の夏までは、都立対策として、適性検査の勉強をしていたので、それを続けつつ、国語と算数の2科の勉強も始めました。武蔵野は適性検査型入試もあるので、これまでやってきた勉強も活かせると思ったのです。
対策としては、過去問をたくさん解き、塾の先生に見てもらいました。また、適性検査型の問題を解くにはグラフを読み取る力をつけておくことが必須だと感じたので、ニュースなどでグラフが出てきたときは、自分なりに解釈して両親に伝えるようにしていました。
Q4.武蔵野の入試を受けてみていかがでしたか。
武蔵野は、試験の結果に応じて特待が付き、一部の費用が免除されるので、少しでもランクが上の特待に挑戦するため、適性検査型入試も2科型入試も両方受験しました。2科は準備期間が短かったのですが、けっこうスムーズに解けました。結果的に、ランクが上の特待で合格することができ、とても嬉しかったです。
また、初日の適性検査型入試の後にメールで届いたフィードバックが、翌日の試験へのモチベーションにつながりました。
Q5.入学してみていかがですか。
授業ではグループワークを行うことが多く、とても楽しいです。また、生徒一人ひとりのことを先生方がしっかり把握してくださっているので、どんな悩みも気軽に相談できます。小学生の頃は、先生に相談したこともなく、学校そのものがあまり好きではなかった私ですが、武蔵野に入学してからは、両親以外に心から頼れる大人(先生)がいることがわかり、とても心強いです。
Q6.Tさんの個性はどのような面で活かされていますか。
適性検査型入試の勉強を通じて、コミュニケーション力や、わかりやすく物事を伝える力が身につきました。中2のときは、受験生や保護者の方に学校を案内する「アテンダント」活動をしたり、説明会では司会もやらせてもらいました。私は、人前で話をしたり、リーダーシップを取って活動することが好きなので、これからも機会があればいろいろなことに挑戦したいと思っています。
Q7.受験生にアドバイスをお願いします。
武蔵野の学校見学では、私たち生徒が受験生の皆さんを案内するので、どんなことも気軽に質問してください。「こんなこと質問してもいいのかな」と思うことでも私たちが何でもお答えします!
また、受験勉強は中学入学後も必ず役に立つので、最後まで全力で、ときにはリフレッシュしながらやり抜いてください。

Q1.中学受験をしようと思ったきっかけを教えてください。
いとこが中学受験をして楽しそうに都立中高一貫校に通っている姿を見て、いいなあと思っていました。最初は都立中高一貫校を第一志望校とし、小4の冬から、都立対策の塾に通い始めました。
Q2.武蔵野も受験しようと思ったのはなぜですか。
都立対策の勉強を活かして、適性検査で受験できる私立も併願したいと思い、小6のときに、何校か私立中学の見学に行きました。武蔵野もそのひとつで、私にとって一番雰囲気が合っていると感じたのが武蔵野でした。文化祭と説明会に参加したのですが、文化祭はすごく楽しかったし、説明会では在校生の皆さんが案内してくれたのがとても印象的でした。
Q3.受験勉強はどのようにすすめましたか。
通っていた塾が適性検査対策を専門としていたので、検査Ⅰ~検査Ⅲまでまんべんなく対策をしていました。
Q4.武蔵野は適性型で受験をしましたか。
武蔵野は適性検査型入試の初日に受験し、合格しました。他の日程で武蔵野以外の私立中学も受験して、すべて合格しましたが、一番気に入っていた武蔵野に入学することを決めました。実は、武蔵野を受験した2月1日の午後に他校も受験し合格した学校のほうが、偏差値は高かったのですが、偏差値よりも自分に合う環境で学びたいと思ったので、武蔵野に入学を決めました。
Q5.入学してみていかがですか。
とても楽しい学校生活です。少人数なので、授業もていねいな説明を受けることができます。自分の得意なことや好きなことを活かしながら一人ひとりが輝ける学校だと思います。
私は英語の勉強を頑張っています。英検は中2のとき3級に合格し、今は準2級合格を目指して勉強しています。高校進学後は、留学にも挑戦したいと思っています。正直言って、小学校時代は、勉強することがあまり好きではありませんでしたが、武蔵野に入ってからは、勉強そのものがとても楽しくなりました。
Q6.部活や行事も楽しいですか。
部活はブラスバンド部に入っています。高校生と一緒に活動していますが、やさしい先輩ばかりでとても楽しいです。また、文化祭も高校の先輩方と一緒に開催するので、とても盛り上がります。私たち中学生は1年のときはソーラン節、2年のときは和太鼓を披露しました。
Q.7受験生にアドバイスをお願いします。
適性検査型入試の対策としては、日頃から新聞などを読んでおくとよいと思います。文章を読むことに慣れておけば、適性検査の問題の読解力にもつながるでしょう。
武蔵野は先生方が親身になってくれ、授業も本当にわかりやすいので、勉強することがとても楽しくなります。皆さんと会える日を楽しみにしています。

- 取材Memo
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生徒が「アテンダント」として受験生や保護者に学校の説明を行います
武蔵野中学校の説明会では、生徒が受験生や保護者に直接学校の説明を行う「アテンダント」がおり、中1,2年生の約20名がアテンダント役として活躍しています。今回インタビューに答えてくれた2人も中2のときにアテンダントを務めたそうです。在校生に直接話を聞けることは、生徒の本音や学校の雰囲気を知るうえで、とても役に立ちます。説明会に参加した際は、ぜひ在校生にたくさん質問して、学校の雰囲気や自分との相性を考えることで、ミスマッチのない受験ができると思います。
Tさんは、アテンダントの一環で説明会での司会を務めました