【桐蔭学園】のグローバル入試で、得意な英語の資格を活かす。

英語資格利用入試

2020年度から小学校で英語教育の必修化が始まり、英検に挑戦して資格を取得する小学生が増えています。“帰国生ではないが確かな英語力を持っている受験生がいる”という状況を踏まえ、桐蔭学園では2023年度入試から「グローバル入試」をスタートします。帰国生入試とは、どこが違うのか?また入学後は、どのような学習プログラムが待っているのか?入試対策・広報部主任の山本英門先生にお話を伺いました。

英語科教諭 山本英門先生
※撮影時のみマスクを外していただきました。

グローバル入試は、どんな受験生に向けたどんな試験なのですか?

「英検3級以上程度の英語資格・検定試験等の成績をもっている受験生を対象に、2月に実施する入試です。小学校の授業や校外の環境で積極的に英語を学んでいるお子様や、帰国生入試の受験資格のない国内インター校在籍者などが主な対象となります。そうしたお子様に持っている資格を活かしてもらいたい、お子様の選択肢を広げてあげたいと設けた入試です。入試科目は、国語と算数の2科目。国語は同時間帯に実施する2科目入試の国語と共通問題、算数は2科目入試とは別問題で『算数基礎』という小学校の教科書レベルの問題です。この2科目の試験結果に、英検2級以上100点・準2級80点・3級60点を加点します。帰国生入試との大きな違いは、英語の試験は行わない点です。英語の資格を持っていても、6年生の時に入試に向けて英語を学習する時間を十分に取ることはなかなか難しいと思います。受験に英語は必要ありませんので、そのぶん国語と算数基礎の準備にしっかりと時間をかけてほしいと思います」

英語が得意な子にとっては、加点というアドバンテージが得られる、自分の強みを生かせる試験です。

入学後は英語の力を伸ばすうえで、どんな授業がありますか?

「英検2級ないし準2級でネイティブ教員との会話に支障がない生徒は、週6時間All Englishの『帰国生クラス』の英語授業を選ぶことができます。そこまでの英語力はないけれど、英検3級を取得している生徒は、1年目に初歩的な部分はぎゅっと圧縮し、英検準2級にチャレンジする問題や英検3級の復習を行う『中級クラス』の授業を用意しています。『帰国生クラス』と『中級クラス』の授業は、英語の時だけそれぞれのクラスに分かれて勉強する形になります。その他、3年時には『15歳のグローバルチャレンジ』といって、模擬国連の活動を行う探究の授業があります。そこでは、全員が英語でスピーチする機会もあります」

授業以外にも英語を使う機会がありますか?

「『グローバルラウンジ』や『英語村』といったアクティビティを用意しています。『グローバルラウンジ』は、英語を実際に使う場です。昼休みや放課後、ラウンジマスターというネイティブの先生を中心に英語のゲームや英会話を楽しみます。ラウンジに参加するのもよいのですが、ラウンジのスタッフとしてハロウィンパーティー、クリスマスパーティー、カナダDayなどのイベントを運営する側になることもできます。ラウンジスタッフは、部活動のような感じです。『英語村』は、学校の中の外国です。学園全体の施設で、こちらでも各種イベントが開催されており自由に参加できます。英語資格を取っているということは、英語に興味がありグローバルなことに積極的にチャレンジしたい気持があると思いますので、こうした場をどんどん活用していただきたいですね」

授業だけでなく、様々な場やシーンで楽しみながら英語力を伸ばせる環境が、整えられています。ラウンジスタッフとしてイベント運営に携わることも、よい経験になりそうです。

グローバルラウンジ

『15歳のグローバルチャレンジ』とは、どんな授業ですか?

「本校には毎週1回、探究の授業があります。1年生2年生では、課題を設定し、情報を集め、整理分析して発表し、フィードバックを得るという探究のスキルを身につけます。さまざまなテーマに従って、このスキルを積み上げていくのです。そのうえで3年時に取り組むのが『15歳のグローバルチャレンジ』です。このプログラムでは、全員がどこかの国の大使となって模擬国連会議に臨みます。4人1組で、例えばウクライナ大使になって、ウクライナの立場から世界の諸問題に発言をします。それぞれ自分が代表する国の状況を踏まえて主張しますが、国連ですから最後は全会一致の決議案を出さなくてはなりません。発言は英語です。学園内にある1700人以上を収容するシンフォニーホールの壇上で全員がスピーチします。まさに、3年生の学習の山場です」

『15歳のグローバルチャレンジ』模擬国連スピーチ

『15歳のグローバルチャレンジ』の意義は、どこにありますか?

「本校がアクティブラーニング型授業で重視している多様性の理解、そして答えのない課題。この2点に対する思考力、対応力が磨かれていきます。同時に、4年生以降に向けての『学びの交差点』でもあります。模擬国連を体験することで科目横断的な思考が必要になり、それぞれの科目への意識が高まります。『数学って何の役に立つんだろうな』と思っていた生徒が、現実の世界の課題に対して活用することに気付くのです。さらに、模擬国連で一度グローバルなところに視点を向けることで、内側の『自分とは何か』、『日本とは何か』に戻ってきます。こうして、4年生(高校1年相当)からの学習へとステップアップしていく準備が整います」

模擬国連はゲーム性もあり、生徒たちは夢中になって取り組むのだとか。ぐんぐん成長していく様子が、目に見えて分かるほどだそうです。

https://youtu.be/JJ0WSuqPr0c

海外語学研修は、ありますか?

「3年生から4年生になる春休みに、全員が参加して行う海外語学研修を計画しています。このとき英検準2級以上を有していると語彙力なども付いているので、自分の言いたいことが伝わり、研修を楽しむことができます。ぜひ海外語学研修をひとつの目標にして、頑張って欲しいですね。さらに4年生以降は、アメリカやニュージーランドへの留学制度があります。ただし、留学制度は全生徒を対象にしたものではありません。英語に対する意識の高い生徒がチャレンジしています」

海外留学先のひとつ アメリカ コネチカット州「チョート・ローズマリー・ホール」

受験生向けのLINE公式アカウントが、人気だそうですね?

「おかげさまで今年の2月に受験生向けLINE公式アカウントを開設して以来、友だち登録者数がどんどん増えています。LINEでは、運動会やオープンスクールの動画など、学校の今を見ていただけるように情報発信しています 。『受験生へのメッセージ』も人気のコンテンツで、このメッセージをプリントアウトして、机の前に貼って勉強の励みにしていたという生徒もいるほどです。学校への質問や説明会の予約のリマインドなどもあります。ぜひご登録ください」

桐蔭学園中等教育学校 受験生向けLINE公式アカウント
友だち登録ORコード

来年受験を考えている受験生や保護者へのメッセージをお願いします。

「英語に興味があり、グローバルなことに積極的にチャレンジしたいと思っている皆さんのために、本校には英語を生かしたコンテンツをたくさん用意しています。希望の大学に合格して終わりではなく、その先の社会までを見通して、生徒に成長と学びを促します。皆さんが卒業する頃には、入学前とは比べ物にならないほど可能性が広がってることに気が付くでしょう。ぜひ桐蔭学園を『わたしが輝くステージ』として大いに活用してください」

https://www.youtube.com/playlist?list=PLyBmu0-_tPt1_JmCFKYH0GRn5v4syRFC7
取材Memo

学園生活の舞台は、広大な緑のキャンパス
5月、桐蔭学園入口のロータリーでバスを降りて、目に飛び込んできたのは生い茂る木立の瑞々しい新緑と、横浜市内にいることを忘れてしまうほどの大きな青空でした。それもそのはず、丘陵地帯に広がる学園の敷地は東京ドーム約7.4個分にもなるのだそうです。1,762人収容のシンフォニーホールや複数のグラウンドなど幼稚園から大学までの施設が同じ敷地内にあることも、学園生活をより豊かにしていることでしょう。ソフト面、ハード面ともに恵まれた教育環境でのびやかに成長するお子さん方が、将来どんな活躍を見せてくださるのか、今から楽しみです。