元陸上選手でタレントの武井壮氏や元サッカー日本代表で現在は日本サッカー協会理事の北澤豪氏の母校でもあり、プロ野球選手や柔道家、フィギュアスケーターも多く輩出。修徳中学校・高等学校は、スポーツの名門校のイメージが強い学校ですが、同校が大切にしているのは<文武一体>。学習面も「プログレス学習システム」や「プログレス学習センター」で、日々の勉強から大学受験までしっかりサポートしてくれる学校です。
そんな修徳中学校の魅力と「公立中高一貫入試対応型」入試について、小笠原教頭にお聞きしました。

※写真撮影時のみマスクを外していただきました。
修徳中学校の魅力を教えてください。
「本校は文武一体を掲げており、勉強とクラブ活動の両方を大切にしています。クラブ活動では、野球部、サッカー部、バレー部、柔道部、吹奏楽部など、多くのクラブが全国を目指し、とても盛んです。文化部では総合文化部という家庭科班や科学班などに分かれて色々なことに挑戦できるクラブもあります。本校のクラブ加入率は非常に高く、人間関係をつくるという点でもクラブ活動は大事にしています。学習面においては、(株)リクルートのスタディサプリを導入し、生徒の学習記録をもとに一人一人の学力に応じた指導を目指し、また夜の9時まで自学自習ができる『プログレス学習センター』を用意し、塾入らずの学習指導体制を整えています」

塾入らずの要となる「プログレス学習センター」とは?
「プログレス学習センターは、放課後や長期休暇中に勉強ができる環境づくりと難関大学合格をサポートするためにつくった施設です。スタディサプリを受講するのもよし、自習室には個別ブースがありますのでそこでの自学自習、さらにはチューターによる学習サポートや大手塾・予備校の運営サポーターに個人別カリキュラムの作成してもらい大学受験に備えることもできます。この施設は夜9時まで利用できますので部活後の自学自習にとても役立ち、文武一体を体現する施設となっています。またこの施設があることにより、授業+受験対策講座+自学自習+質問対応という学習の流れが構築され、大学合格率を躍進させることに結びついています」

英語教育の取り組みについて教えてください。
「大学入試において、またグローバル社会で活躍するために『使える英語』のの重要性はますます高まっており、本校では、『朝プログレス』として毎朝、英単語テストを実施、外国人講師による日常のリスニングや文法力の向上の他、宿泊して外国人講師と楽しく英語を学ぶ『イングリッシュキャンプ』(中1・4月)や体験型英語学施設『東京グローバルゲートウェイ』(中1・2・3/毎年1回)に行って英語に親しむ校外学習を行っています。また短期的な目標として英検取得をおこなっており、長期休暇の前には『英検対策講座』を開講し、合格した生徒には英検バッジをプレゼントしたり、表彰をして取得意欲を高めています」
英検取得には、これらの取り組みだけでなく、年3回の「英検通信」の発行や英検二次試験対策の個人面接の練習を行い、高校3年時には、英検2級〜1級を目指させているといいます。

土曜日も授業があるのですか?
「部活をしている生徒は土曜日も学校に来るので、週6日のカリキュラムを採用しています。その方が部活も勉強も無理なくでき、本校の文武一体を実現できます。また高校においては週6日制にすることで、文系理系に分かれる高2では週に3時間、高3は5時間、通常の月曜日から土曜日の時間割の中に大学受験向けの講習を入れており、部活に打ち込みながらでも本来は予備校で受ける講習を受講することができます」
さらに7限目には有名予備校の講師を招いた英語の講習も行なっており、自習できる「プログレス学習センター」という施設まである同校。文武両道を唱える学校はありますが、ここまで文武を一体に考え、“塾入らず”のサポートをしている学校は類を見ません。

「公立中高一貫入試対応型」入試について教えてください。
「適性検査型入試を勉強してきたお子さんに向けた、作文だけで受験できる入試です。2月1日は東京都の中高一貫入試を意識した論述的な問題、2月2日は千葉県の中高一貫入試を意識した図表をもとに作文をする問題が出題されます。採点は、誤字脱字がないか、文字制限内におさめられているか、長文から抜き出す設問に適切な回答がされているか、長文からどの程度読み取る力があるかなどです」
試験対策はどのようにしたらよいでしょう?
「普段の生活の中で一つのものを見る際に、ただぼんやり見るのではなく、そのものをどう感じ取るか、色々な発想を持つ練習をするといいと思います。やはり訓練された感想ではなく、深く読み込んだ上でどんな個性のある発想をするのかが高く評価されますので」

来年受験を考えている受験生や保護者へのメッセージをお願いします。
「勉強やスポーツで高い目標を持っている子が多く在籍する学校です。お子さんには学校説明会にぜひ参加してもらい、自分の目で自分の目標をかなえるフィールドとしてマッチするかどうか見て感じて欲しいと思っています。一度しかない大切な6年間を過ごす場所は、実際に訪れ、読んだり見たりではわからないことを肌で感じることが一番です」
プログレス学習センターは立派な建物であり、塾や予備校の講習が受けられる環境も積極的に構築。文武一体の環境をここまでつくり上げた学校は少なく、もっとパンフレットやホームページで伝えていかないともったいないと感じた取材となりました。
教えて!学校のこと 試験のこと
在校生の方にお聞きしました。
Q. 中学受験を考えはじめたのは何年生の頃ですか? またそのきっかけは?
・6年生5月くらい。きっかけは校舎が立派で生徒の皆さんも立派で自分にぴったりの学校だと思い決めました。(Aさん)
・6年生の春ころに友達が受験することを聞いて興味を持ちました。(Bさん)
・3年生のころにドラマを見て何か一生懸命になりたいと思ったことがきっかけです。(Cさん)
Q. 塾や習い事に通っていましたか? それはどこの塾で何対策(対策科目など)でしたか?
・塾には通っていません。習い事はサッカーです。(Aさん)
・習い事はピアノ。塾は大手個別指導塾で国語と算数を対策していました。(Bさん)
・大手進学塾に通っていました。英語が苦手だったので英会話も習っていました。(Cさん)
Q. 作文はどこで勉強しましたか?得意でしたか?
・作文は独学で学びました。得意ではありません。(Aさん)
・独学で勉強しました。得意でした。(Bさん)
・独学で勉強しました。(Cさん)
Q. 修徳中学校をどこで(誰から)知りましたか? また説明会等には参加しましたか?
・ネットで知りました。説明会も参加しました。(Aさん)
・母が修徳高等学校を受験していて知りました。説明会は参加しました。(Bさん)
・母が通いやすい学校として調べて紹介してくれました。説明会には参加していません。(Cさん)
Q. 修徳中学校を選んだ理由は?
・すごく規律がよく自分に合っている学校だと思い選びました。(Aさん)
・プログレス学習センターに興味を持ち決めました。(Bさん)
・両親が大学受験依向けての勉強をプログレス学習センターなどでしっかりとサポートしてくれると聞いたので受験を決めました。(Cさん)
Q. 入試問題は難しかったですか? うまくかけましたか?
・難しかったです。過去問題と同じような問題でしたが難しかったです。(Aさん)
・国語1科で受験し国語は得意だったのでうまくできました。(Bさん)
・難しかったですがうまくできました。(Cさん)
Q. 受験対策は何かしましたか?
・時間に追われる中、1日60分以上は勉強しました。(Aさん)
・国語1科で受験することを決めていたので過去問題や塾から出た宿題をやりました。(Bさん)
・過去問題をすべて解きました。(Cさん)
Q. 入学していかがですか?(先生、学校の好きなところ、友達など)
・色々個性のある先生がいて面白いこと。友達もたくさん作れてよかったです。(Aさん)
・思っていたよりすぐに慣れて友達もすぐにできました。先生方もすごく楽しい方ばかりでこれからの生活を楽しみにしています。(Bさん)
・先生はわからない問題があるとアドバイスをしてくれたり、相談に乗ってくれます。友達は明るく優しい人ばかりです。先輩もとてもよくしてくれます。(Cさん)
Q. クラブ活動に入っていますか?何部ですか?
・サッカー部に入っています。先輩も優しく安心しています。(Aさん)
・吹奏楽部に入っています。(Bさん)
・科学部と図書部に入っています。(Cさん)
Q. 将来の夢やなりたい職業があれば教えてください。
・プロサッカー選手になりたいです。(Aさん)
・まだ決まっていません。(Bさん)
・公務員になりたいです。(Cさん)
Q. これから中学受験をする人へメッセージをお願いします。
・受験は一生のうち数回しかないので自分の道を切り開くため頑張ってください。(Aさん)
・コロナの時期で大変ですがあきらめずに頑張ってください。(Bさん)
・先輩たちは優しくてとても話しやすく、クラスメートは明るく、面白い人が多いです。修徳中学校に入学すると仲間が増え、楽しい学校生活が送れます。来年、皆さんが入学してくることを楽しみにしています。(Cさん)
- 取材Memo
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建学の精神に基づく「気づきの授業」
修徳中学校の建学の精神の一つに「感謝の生活を送れる人物の育成」があり、感謝を忘れないために「気づきの授業」が行われています。それは、お弁当箱洗いや卒業式での親への花束贈呈など、日頃支えてもらっている人への感謝から、職場体験やキャリアセミナーなど自分が社会の一員であることへの気づきまで多彩な“授業”が行われています。さて感謝というと、ちょっとアナクロな感じもしますが、これを伝えられるかどうかはとても大切なこと。というのも、気づくことはできても、実際に言葉にしたり行動で示すことは意外とできないからです。感謝をできるようにしているのは、“授業”に加えて、人と人のつながりをつくる部活を大切にしている校風のせいなのか、1904年に勉強の機会が持てない人に向けて寺子屋のような夜学からスタートした学校の伝統なのか定かではありませんが、「気づいて感謝をする」という当たり前のことが、人間育成の根本をなすとても大切なことだと改めて感じ入りました。